前回の私の予測が不幸にも当たった 6月16日 鈴木元

鈴木元
前回の私の予測が不幸にも当たった 6月16日 鈴木元
(1)日曜版の値上げ、にもかかわらず赤旗記者の募集
 赤旗日曜版の購読料が7月から60円値上げで990円にすると発表された。しかしこの値上げ幅では焼石に水で減ページと再度の値上げに迫られるだろう。財政安定を図るためには少なくとも150円から200円ぐらいの値上げをせざるを得ないだろう。しかしそれでは大量減紙になると予測してスーパーの安売りではないが1000円を切った990円としなけれはならなかったのであろう。
 ところが不思議なことは半年ぐらい前から赤旗一面に繰り返し記者募集が行われてきた。通常これだけ減紙が続いたら希望退職を含めて人員整理が行われる。しかし逆に募集が行われてきた。こ赤旗に未来を感じず辞めている人がどんどん出ているのだろう。その場合いずれかの出版社などのマスコミ関係に就職しているのだろう。つまり転職可能な能力がある記者が辞め、実際上まともに役に立たない人が残る傾向になっているのだろう。財政危機だけではなく新聞を作れる人も辞めていく危機に直面していると推察される。
 その証拠として、5月20日に行われた常任幹部会決定として全国の都道府県委員長宛てに、赤旗記者を送ってもらうお願い文書を送っている。そして県から中央への毎月の政治報告において、その取り組みがどのように行われているか報告するようにした。つまり赤旗紙上での「記者募集」広告だけでは、必要な質と量の記者が確保できない状態に陥っていると推察される。財政・人の両面から赤旗発行の危機が迫っているのである。その上よせばいいのに、この県への要請を進める「赤旗の体制強化を強力にはかるチーム」の責任者を市田忠義副委員長としたことである。県を詰めることができるのは市田副委員長しかいないのだろう。赤旗紙面に魅力があり将来性があれば必要数の何倍もの志望者が出るだろう。しかし事は逆なのである青年党員から見て赤旗記者は魅力ある仕事として映っていないのだろ。それを市田副委員長が県委員長を詰めて派遣させるようでは、赤旗にやってくる人物の質が推し量られる。
(2)「止めておきなさい」と警告したにもかかわらず、蓮舫=共産党を押し出す共産党
 京都市長選挙において福山氏はどの党の推薦も受けないと言っていたにもかかわらず、共産党は福山氏を共産党の候補者の様に扱い、勝てる選挙に敗れた。東京都知事選挙に立候補した立憲民主の蓮舫氏は立憲を離党して無所属で立候補し反自民・反小池のオール東京で闘うとした。これに対して、いち早く共産党の小池書記局長は「蓮舫氏当選のために全力を上げる」と表明した。
 それ以降、事実上、政党としては共産党しか入っていない市民連合の機関紙において、蓮舫氏の写真を掲載するととも、共産党の政策を乗せた機関紙号外を撒いている。都民が見れば「蓮舫氏は共産党の候補者」との印象を受ける。国民民主や維新、そして労働組合の連合は「蓮舫=共産党となっているので、我々は蓮舫氏を押すことはできない」と表明し、現職小池知事の推薦で動こうとしている。共産党の行動は野党共闘を潰す口実を与えている。共産党がこうした行動をとれば、反自民・反小池の票をどんどん失っていくことになるだろう。蓮舫氏は早く本当に無所属の候補者としてふるまい、共産党の勝手な行動をお断りし、共産党は一政党として謙虚にふるまう必要があるだろう。
 選挙の予測として現在の自民党の底なしの金権腐敗に対する東京都民の怒りから蓮舫氏が当選する可能性はある。しかしその場合少数野党として議会運営の困難に直面するだろう。
本来「反小池・反自民」ではなく「反小池・反金権腐敗」とし、勝利後の議会運営対策の余地を残しておく必要がある。また選挙対策として自民党支持でも今回の金権腐敗には怒りを持っている人々をひきつけるべきであったと考える。また蓮舫氏が当選すれば共産党は「我々の奮闘によつて当選したのだから、この私たちの要求・主張を認めるべき」というセクト的ふるまいを行う危険がある。こうしたことは過去の革新自治体においておおおうにして起こったことであり、革新自治体攻撃の材料とされた。蓮舫氏ならびに共産党は歴史の教訓を学んでいるとは思えない。選挙に勝利するためにも「当選後の都運営」のためにも、対応の是正を図ってほしい。老婆心から。

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