鈴木元氏が Facebookで共産党の総選挙対応を厳しく問いかける

鈴木元

再び問う 来る総選挙、共産党はどう闘うのか 4月10日 鈴木元

昨日4月9日のフェイスブックで私は、共産党は来る総選挙をどういうスタンスで闘うのかと問い、党員・支持者に説明する必要があると書いた。つまり野党連合を追求するのか、党の旗を掲げて独自に闘うのかと問うた。ところが長崎3区、島根1区、東京15区の補欠選挙において共産党は独自候補出さず政策協定もなしに立憲の候補者を無条件支援するという態度を取っていることは、いかがなものかと書いた。

本日10日「東京新聞」において立憲の島根県の幹部は「共産は勝手に動いているだけ」と述べている。田村氏が委員長に就任して最初の国政選挙で共産党は出番がないことになる。本当にそれでいいのか。

そして明日11日発売の週刊誌は「自公83議席減」と報道する。共産党の議席は前回と同じく小選挙区では沖縄の赤嶺氏、比例区では9議席で合計10議席と予想している。自公が減らす分は、立憲と維新が大幅に増やす。ただ私は週刊誌の選挙予想における「共産党が10議席獲得」は少し甘いのではないかと思う。というのは①小選挙区の多くの選挙区で自らの候補者を出さず立憲の候補者を無条件に押せば共産党の比例の得票も減る危険がある、②3年前に比べて地力が後退していること、③政権交代選挙(立憲)・野党第一党を目指す(維新)の主張の前に共産党の主張が霞む等が考えられるからである。

選挙に敗北した自民党は分裂する可能性がある。その場合選挙後の政権樹立は立憲か維新を核とし自民党の分裂し一方が相乗りする政権になることが予測される。共産党が新しい政権に入れてもらうことはまずないだろう。そういうことが予測されるとき共産党は立憲を無条件支持で自らの候補者を下ろして闘うことが長い目で見て良いことなのか。れいわ新選組の山本太郎代表は京都での演説会において「今は、野党連合の時期ではない。独自に闘い、地力を付ける時」と語っている。志位・田村指導部は問われている。

ところで岸田首相は昨日9日からアメリカにわたりバイデン大統領との会談、上院・下院合同議員会議で演説するとされている。要するに日米同盟を基軸に東アジアにおける中国の覇権主義に対応するということを言ってマスコミで報道される。そして現在の自民党への金権腐敗批判を交わそうとしているが、国民は「ごまかし」としてしか見ず自民党の支持率回復には役立たないだろう。

一方、共産党の志位議長は4月17日に「アジアの平和をめざして」との講演会を開くようである。「赤旗」や党員の一部の人は「さすが志位さん、アジアの外交をリードしている」と思うかもしれないが岸田首相のアメリカ訪問報道と違って、マスコミ的・国民的にはほとんど話題になることはないだろう。ましてや共産党が現在抱えている問題について解消するようなことにはならないだろう

岸田首相(金権腐敗体質)も志位議長(指導部に少しでも批判・不同意を述べる者は排除する体質)など、それぞれが抱えている肝心の問題で国民から見て、すっきり分かるような改革を提起し、アピールしない限り党の再生・支持拡大にはならないだろう。

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