京都府委員会の寺田茂副委員長はコソコソと隠れた場所から私・鈴木元を非難するのではなく堂々と「赤旗」や「京都民報」の紙上で批判すべきでしょう。
はじめに
今年の3月17日の「赤旗」の2面の下に私の除名処分が告知されて以降、この7カ月余り「赤旗」紙上で一度も私の批判は掲載されなかった。それどころか「日曜版」では「除名告知」すら報道されなかった。
ところが10月23日(月曜日)に開催された京都の支部長会議において、寺田茂副委員長の名による私への批判のA4八ページに及ぶ「非難論文」が支部長に配布された。ただしコピー厳禁だそうである。だから非公開の党内だけの独りよがりな一方通行の「非難論文」である。除名処分から既に7カ月以上もたっているのに、今頃になって私への「非難論文」を下ろすのは、今だに党内でくすぶっているのであろう。
書かれている内容は3月9日の調査と3月15日の除名処分を決める常任委員会の時に議論したもので、私の主張を意図的にすり替えた攻撃である。除名処分後、多くの人達から「府委員会とは、どのようなやり取りがあったのですか」などの質問が寄せられていた。そこにこの寺田氏の除名をめぐる私への攻撃が現れた。そこで私は、「志位委員長への手紙」出版前後から今日に至る問題を解明した新刊「さようなら志位和夫殿」(かもがわ出版)を12月に発行する予定である。ただその前に寺田氏が新たな論点として出した問題に限定して解明しておく。
(1)市田忠義副委員長、浜野忠夫副委員長への異常な忠誠
1)市田忠義氏
寺田氏は市田氏が居住していタワーマンションについて「鈴木は8000万円から1億円だろうと推察される・・・。しかも京都の自宅も売らないで・・・」と「事実に反する中傷(市田氏の京都の自宅は既に19年前に売却)。現在の住まいも鈴木氏が言うようなものでない」と市田氏を擁護している。
私は7000-8000万円と推測されると書いている。その後フェイスブックで明らかにしているが市田氏が住んでいる20階建てのタワーマンションの14階の部屋の値段は不動産市場では7000万円から9000万円との広告が出ている。「19年前に売却とは?」市田氏が京都から東京に移った時期である。一体誰にいくらで売ったとは書かれていない。寺田氏が新たな論点を言いだしたので登記簿を閲覧した。登記上、19年前に所有は市田夫婦から娘夫婦(当時結婚したばかりの夫は専従職員であった。現在は府委員会常任委員で組織部長、私への除名処分理由書を読み上げた人でもある)。私は娘夫婦が市田氏の旧宅に住んでいることは知っていたので「売っていない」と書いたが、譲渡なのか売却なのか、売却とすればいくらなのかを説明する責任は寺田氏ならびに市田氏にあるだろう。
つまり旧宅の売却がタワーマンションをローンを組まなくて購入出来るほどの資金になったかを証明する必要がある。なお市田氏は旧宅を購入した際、1000万円のローンを組んでいたが娘夫婦に「売却」する直前にローンを完済している。したがって売却か譲渡の形式は別にして世間では新婚の若い夫婦への便宜と見るのが常識だろう。なお娘夫婦がこの旧宅を出たのは令和2年であるが売却されたのは今年の2月のことである。
2)浜野忠夫氏
私はフェイスブックにおいて定年制を設けていない共産党は不破氏と共に90歳を超えている浜野氏が副委員長として先の28回党大会第一回中央委員会総会において次期三役(志位委員長等)を推薦するような行動は、老害以外の何物でもないと書いた。浜野氏とは党大会の代議員としては私は何回か見たことはあるが話したことはない。浜野氏が大衆運動や選挙闘争、理論活動などで何か全国的な名のあるようなことをしたという記憶がないのでフェイスブックにおいて「誰か知っておられる人がおられれば教えていただきたい」と書いた。それにたいして寺田氏は「知ってか、知らないか判らないが、浜野氏は〇〇など三冊の本があり党建設に貢献してきた」と書いている。浜野氏の党建設に関する本は市田氏の「規約と党建設」と同じで組織部担当という職務上書いたものであるが、日本共産党の党建設は進まなかった。寺田氏はこんなにまでして90歳を超えた人を持ち上げなければならないのか。
(2)常任幹部会員の特権
私は常任幹部会員の特権を廃止しなければならないと提起した。その例として「自民党より立派な党本部に個室を提供されていること。国会議員の党員なみの給与を支給されていること。それに市田副委員長を含めて、不破氏、志位氏等が職務上行った講演などを秘書や記者に文字起こしをやらせ全党に購読させ印税を手に入れる様なやり方。とりわけ市田氏が「規約と党建設」を「赤旗」において4段抜きの広告で全国47都道府県委員長に「私も推薦します」などと書かせるなどは党私物化の極めつけであると批判した。
それに対して寺田氏は他の事には言及せず「国会議員と同様の給与をもらっている」「党内特権層」だと「全く事実に反することを書き・・」と反論攻撃を行っている。市田氏は政治資金規制法に基づき、自らの責任で不動産や金融資産を届けなければならないし、寄付金額についても登録しなければならない。それを国民の誰でもが閲覧できる。市田氏は令和3年2,928,000円、令和4年は2,628,000円の寄付をしたと登録している。この額は全国の遅配・欠配に苦しんでいる専従職員の平均給与に近いだろう。年間300万円を寄付する人の年収が、まさか500万円とは言えないだろう。市田氏は自ら、そして「事実に反する」とまで言って市田氏を擁護した寺田氏は明らかにする義務があるだろう。
(3)井上吉郎氏のこと
寺田氏は私が「志位委員長への手紙で」井上吉郎氏と共産党の関係について触れた項について2刷以降削除していると書き、さも私が不誠実な態度を取っているように批判している。私と井上氏は学生時代からの友人であり、彼が市長選挙に立候補した時、民主市政の会の事務局担当常任幹事として彼を支えて闘った。また彼が重い障害者となって以降、亡くなる直前まで1カ月か2カ月毎に彼の家を訪ね1-2時間面談してきた。だから彼と共産党の関係も一番身近で見聞してきた。また市長選挙時、彼の周りにいた市民活動家の多くの人々も彼と共産党の関係は見聞きしてきた。私が該当箇所を削除したのは、彼と共産党の関係について、もはや故人となって発言できない彼を差し置いて書くのは良くないだろうとの配慮からであり、なんら政治的なことではない。しかし多くの人が見ていたこととして彼の葬儀の日、私は友人として名前入りで2本献花したが、三度彼を候補者として担いだ共産党は中央委員会の名でも京都府委員会の名前でも献花は出さなかった事だけを記しておく。
その他色々は次の私の新刊「さようなら志位和夫殿」(かもがわ出版)に書くので御期待ください。
むすびに
来年の京都市長選挙にあたって、共産党京都府委員会は出馬を表明している福山和人氏の要望を受けて推薦も支持もしない(つまり共産党員は自由投票)と表明。これは戦後地方自治制度が発足して以来初めてのことである。寺田茂副委員長を含めて京都府委員会は、市長選挙にあたってこのような対応をすることについて党員・市民に良く判るように解明した論文を緊急に書くことが求められている。ところがそれについては書かず、非公開の場所で「鈴木批判論」を書くなど政党としての対応がズレている。このようなことを続けている限り、自ら自壊して行くことになるだろう。
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