鈴木元氏がフェイスブックに新刊情報第2弾を掲載 

鈴木元
新刊予告 第二弾 鈴木元
 今ここでは明らかにできないが、ある程度予測はしていた対応しなければならない大きな事が二件起こり、この10日間ほど、それに振り回されていたし3月末まで続く。今、少し時間が取れるので新刊予告の第二弾をお知らせする。

 出版社は「あけび書房」(03-5888-4142)になった。発行時期は1月中下旬を考えていたが、延び延びになっていた共産党の第四回中央委員会総会が1月10日、11日に開催されることになった。内容は私が本著草稿で書いたことに尽きると思うが、やはり見ておく必要があるので「あとがき」に追記しなければならず、発刊は2月にせざるを得ない。そこで内容ではなく表題などについて少し熟慮している。前回お知らせした案は「共産主義=自由論」批判と「革新・共同党宣言」(試論)であった。この表題があらわしている内容は変えないが、冒頭に「共産主義=自由論」批判を持っていくのは広い読者にとっては難しいと思った。そこで将来方向を示す「革新・共同党宣言」(試論)を表題の前に持ってきて、そのあとに「共産党に未来はあるのか?のような趣旨を入れる。つまり『「革新・共同党宣言」(試論) 共産党に未来はあるのか?』順番を逆さまにすることも、まだ少し時間があるのでもう少し考える。
 そこで目次は三部制で、「はじめに」。第一部、なぜ共産党は、ここまで後退したのか。第二部 志位和夫氏の「共産主義=自由論」批判。第三部 「革新・共同党宣言」(試論)、綱領・規約の案。「あとがき」とする予定。そこで前回は「はじめに」の草稿を掲載したので、今回は「あとがき」草稿を掲載する。

あとがき(草稿)
 この原稿を書き上げた2024年12月末の段階で、共産党は衆議院選挙の総括と参議院選挙の方針を決定する第四回中央委員会総会は開催していなかった。異常である。選挙で後退した公明党、維新は臨時の会議を開き党首も交代した。大幅後退したが「負けたのは自分の責任ではなく、安倍派の裏金問題である」と居直っている石破総裁は退任しなかったが「誰も責任を取らない訳には行かない」と選挙責任者であった小泉氏が辞任した。それに対して共産党は、負けても相も変わらず責任を取らないだけではなく「衆議院選挙総括・参議院選挙方針」を決定することさえ行っていない。その理由は、本書の中で記したが大きなの問題の一つは財政問題と推察される。比例区の財政は中央負担であり、そのために借りたお金を返すために遺贈で受けた財産などを切り売りして賄おうとしている。しかし地方党組織が借りて用意した供託金の内、没収された4億2600万円のお金の出所はない。中央委員会の指示で急遽、小選挙区の候補者を出し、多額の出費と返せない借金を抱えたのである。中央委員会総会を開催すれば、この責任・対策が求められる。
 政治総括は今までの選挙と同様に「何とでもなる」と思っている節がある。選挙直後の常任幹部会声明で出した「赤旗のスクープで与党の自公を過半数割れに追い込み、新しい政治局面を開いた。残念ながら党の力が足りなかったために、それを党の躍進に結び付けられなかった。参議院選挙に向けて強く大きな党を作ろう」を基本とするだろう。それに付け加えるのは「国民要求実現のために頑張ろう」と「SNSの活用を強めるために中央に戦略室を作った。全党も創意工夫して切り開こう」という事だろう。
 国民要求の実現は常任幹部会の時に、特段の批判ではなく「得票が前進せず後退したのは以前と比べて要求闘争が弱まっている。その改善が必要だ」と恐る恐るの発言を無視出来ず取り入れたのであろう。しかし、そのようなことを確認しようが決定しようが「SNS対策強化方針」と一緒で、高齢化しそのようなことをやって来なかった共産党が他党と比較して特段の前進・成果が上げられるとは思わない。
 もう一つは参議院選挙に当たって野党共闘をどうするかの方針が定まらないのであろう。先の衆議院選挙に当たって立憲の野田代表から金権腐敗の44名の選挙区での候補者一本化を申し入れられたが、田村委員長は「金権だけでは」と拒否した。現在、立憲の野田代表から参議院選挙に当たって一名区での候補者調整を申し入れられているが共産党は無回答のままである。候補者調整するなら衆議院選挙で断ったことは誤りであったことになる。しかし参議院選挙において衆議院選挙と同様に与党の自公を過半数割れに追い込もうとすると一名区での候補者一本化しかない。共産党は絶対に指導部の誤りを認めない体質のためジレンマに陥りずるずると決定を先延ばしにしている。一名区で候補者一本化に応じるべきだろう。
 いずれにしても本質的な総括・責任を回避していては来る参議院選挙・都議選も厳しい結果になるだろうと予測される。衆議院の比例の得票を出発点と考えると、比例では井上哲士氏が当落を争うことになるだろう。選挙区では京都の倉林明子氏と埼玉の伊藤岳氏は厳しい。東京の吉良良子氏が当落を争うことになりそうである。ただ選挙は水物で過去の得票や党勢だけでは決まらない。参議院選挙の京都選挙区の最大の争点として北陸新幹線延伸ルート問題が浮上しそうである。最も強いと言われてきたのが自民党の西田氏であるが、金権問題につけ加えて延伸問題で追いつめられる可能性がある。ここが頑張りどころであろう。したがって上手く言って最大5議席、下手をすると比例の2名だけと言うことになる危険がある。それでも志位指導部は「革命党」「党首の公選制は行なわない」「科学的社会主義を理論的基礎」として「共産主義=自由」論を説き「我々は資本主義は永遠に続くとは思わない、搾取のない自由な共産主義を掲げて闘う」と言い続け、イデオロギー政党の色合いをますます強めるだろう。その時点で、いよいよ、この私の「革新・共同党宣言」(試論)が本格的討議の対象となり、私は参議院選挙後に、それまでに出された意見を踏まえ、パート2を出し、前進的世論をつくることになることを期待して結びとする。

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