鈴木元氏がFacebookに投稿 緊急出版の「はじめに」の草稿 「共産主義=自由論」批判と「革新・共同党宣言」(試論) パート1

鈴木元
緊急出版の「はじめに」の草稿
「共産主義=自由論」批判と「革新・共同党宣言」(試論) パート1
             2024年12月 鈴木元
はじめに この本は何を訴えたいのか
 先に結論をいうと、混迷する日本の政治を革新するための政党はどうあるべきかとの国民的討論を開始しませんか、ということである。
 「政治を革新」するという言葉は、中高年以上の人に取っては、旧社会党や共産党の事が思い浮ぶだろう。しかし今や社会党後継の社民党は衆参で議席は1名ずつ、共産党も衆議院で8議席、参議院で7議席と、国政レベルでは取るに足らない勢力になってしまった。
 若者たちの間ではどうだろうか。成長する過程では、もう社会党も共産党も衰退の過程で大きな関心を寄せる対象では無くなっていた。自分たちの将来を託せる政党は無く多くの若者は選挙や政党に関心を寄せることもなく選挙に行かないで棄権してきた。そのため日本の選挙においては今や人口の三分の一を占める高齢者が投票総数の半分ぐらいを占めるに至たり、高齢者の意向にそった議席配分となっている。

 この様子に少し変化が見え始めたのが、2024年の東京都知事選挙、衆議院選挙、兵庫県の出直し知事選挙であった。衆議院選挙では国民民主、れいわ新選組、保守党、参政党が一気に踊りでた。都知事選挙での石丸氏、出直し兵庫知事選挙での斎藤氏が当初の予測と違って、あっという間に斎藤氏が当選、石丸氏の大躍進となった。これらの党や候補者の躍進にはSNSの活用と若者の参加があった。
 そこで私は既存の革新をめざす政党である共産党が(社民党は余りに小さく日本の政治革新を担える党になる可能性は無く検討を断念した)党の改革を通じて国民の期待に応えられる党になる道と、国民の期待に応える新しい党が作られる道の二つを考えた。
 しかし後で詳しく論ずるが、この間の状況を冷厳に見ると共産党の志位指導部が国民の期待に応えるような改革を行うのは難しいと考える。
 もう一方、新党の結成はどうだろうか。共産党は戦後80年の活動を経て自民党と並んで全ての都道府県に県組織、300を越える地区組織、2400名の地方議員、17000の支部を作り上げてきた。新党を作ったからといってこれだけの組織は作れない。これらの組織は日本の革新勢力が大切にすべき財産であり、これを生かさない方策はないと考える。
 改革に期待できない、簡単に新党は作れないとすると、まずは共産党に限らず「れいわ新選組」など既存の党の党員・支持者、いずれの党にも属していないが時々の情勢の下で、期待を抱けそうな党や候補者の当選のために行動してきた人達の間で、日本の政治を革新・刷新する党はどのような党であるべきかの討議を開始する。その結果、共産党等、既存の党が改革されるのか、新しい党が出来るかはその時の国民的討議の進捗によるだろうというのが、現在の私の考えである。
 以下、第一部、第二部で共産党が国政レベルで何故取るに足りない組織になってしまったかの観点で分析する。第一部では志位和夫議長が言い出した「共産主義=自由論」批判を行い、第二部では、戦後、社会党や共産党がなぜ前進し。なぜ後退してきたのかの解明し、この間の選挙闘争などの現実の闘争の中での誤りを記した。それらを踏まえて第三部では、国民の政治革新への期待に応えるために克服すべき方向と「革新・共同党宣言」(試論)を記した。
 最初、私は「革新・共同党」と書いた。すると今すぐ新党を呼びかけているような誤解を生むと考え、「革新・共同党宣言」とした。つまりマルクスの「共産党宣言」と同じである。既存の政党の中で、また今はいずれの政党にも属していないが政治の革新を願っている人のなかで、そしてまだ政治革新までは考えていないが世の中はおかしいと思っている人々の中で討議していただいて、共産党が改革されるか、新しい「革新・共同」政党が誕生することを願っている。
 この本を購読して面白いと思った方は、身近な人に紹介し読書会などを開催していただきたい。そこで出た感想や意見を同封のハガキやEメールで送っていただきたい。それに基づいて次は第三部の「革新・共同党宣言」を補強してパート2としたい。そしてパート3へと発展させることよって政治革新の流れ作っていきたいと考えている。
               2024年12月末 鈴木元

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