共産党福岡県委員会の元常任委員であった神谷貴行氏は、6日に除籍、16日に勤務員を解雇された。
神谷氏は福岡県委員会の常任委員で福岡市長選挙の候補者になったこともあり漫画評論家とても知られていた。神谷氏は昨年2月、松竹伸幸氏が除名処分になった時、福岡県委員会総会において「松竹氏の除名は間違いであり、県委員会総会の名において中央委員会に松竹氏の除名は間違いであり、取り消すようにとの意見書を上げるべきである」と提案したが否決された。神谷氏は自分のブログにその経緯を記述した。それに対して県委員会常任委員会は神谷氏を常任委員から解任するとともに29回党大会の後の県党会議において県委員も外し、党の福岡市議会事務局員にしていた。
そして今回、彼を除籍し解雇したのである。市田忠義副委員長が「指導」に当たっていた。既に述べてきたように、そもそも松竹・鈴木の除名が間違いであった。それに神谷氏は反対したのである。そして神奈川県の県議員団長の大山奈々子氏も党大会において「出版より除名が問題」と述べたのにたいして徹底的に否定された。次は大山氏への「弾圧」に及ぶ危険性がある。志位指導部は「松竹・鈴木の除名処分が間違いであった」と軌道修正が出来ないので処分に反対・異論を述べる人々を次々処分せざるを得なく国民から見放されていくことになるだろう。志位指導部は、色々言っているが結局のところ松竹・鈴木の除名処分の最大の理由は二人が「全党員が参加した党首公選制にすべきである」という当たり前のことを述べたことを認められなかったのである。
さて自民党の総裁選挙、立憲の代表選挙が行われる。これから毎日マスコミ報道において誰が立候補し何を主張するかが大きな紙面をとって報道される。それに対して共産党は選挙もせず、それどころか「全党員参加の選挙にした方がよいですよ」と提案した松竹・鈴木にたいして「革命党の党幹部のあり方は選挙にはなじまない、選挙をすれば分派が生まれ、党が分裂する危険がある」との勝手な理屈を述べて拒否しただけではなく、提案した松竹・鈴木を除名して党から排除したのである。そしてそれに異論を述べた福岡の神谷氏を除籍し、大山氏を攻撃しているのである。そして共産党の活躍を期待していた著名な政治学者である中北浩爾氏が除名にたいして異論を述べると赤旗で一方的に攻撃した。
結局のところ志位指導部は党首公選制の導入によって自分たちの地位が脅かされる危険があることは絶対に認められないということを示した。そういうやり方に 国民からの批判や党員の離脱があろうが断固として守り抜くという立場を表明したのである。ますます泥沼に入り自壊の道を強めることになる。不幸なのは現場で頑張っている党員が国民からの批判の矢面に立たされていること。そして自公政権の横暴の犠牲となっている国民である。日本の悲劇である。志位指導部の罪は大きい。
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