全国道府県委員長会議での田村委員長報告批判
本質問題に触れず、些細なことに終始する無責任な報告 11月16日 鈴木元
昨日(11月15日)午前10時から共産党は全国都道府県委員長会議を開催し田村委員長が報告しYouTubeで配信したので見た。
共産党は先の衆議院選挙で比例の得票で80万票減らし東京と東北で議席を減らして10議席から8議席となり得票でも議席でも、れいわ新選組にも敗れ、議席数で7番目となり、私が予てから言っていた「国政レベルで取るに足りない政党」になってしまった。
この選挙総括はきちんとしなければ立ち直りは不可能である。私は既にこのフェイスブックで共産党の後退について(1)政治の風の下で時々の増減はあるにせよ1980年以降減り続け、衆議院の議席は41から10に赤旗読者は380万部から85万部の4分の一に減ってきた。この原因は党首公選制など当たり前のことさえ導入しない共産党の路線の根本的誤りにある。(2)この現状に対して党首公選制などの改革を提起した松竹氏や私・鈴木元を問答無用に除名し国民から厳しい批判を受け昨年(2023年)の統一地方選挙で県会議員・政令指定都市議員の2割を失い現職135名の議員の敗北を招き、それに対して何の是正もしないで今回の選挙に臨んだ。そうしたことを前提に今回の選挙の独自の誤りとして三点①総選挙を前に立憲代表の野田氏から金権腐敗議員44名に対して落とすために候補者統一を呼びかけられたが拒否した②比例の得票を増やすためにとして可能な限り小選挙区の候補者を出馬させ113名の候補が供託金没収で4億2900万円失い地方党組織の財政困難に拍車をかけた。③生活苦と格差に苦しんでいる人々の前で「共産主義=自由論」を太く押し出した。
田村報告はこれらの誤りについて一言も触れず、「折り入って作戦」「SNS作戦」が遅れるなど中央のイニシアチブに弱点があったので参議院選・都議選選を前に一刻も早い改善がのぞまれる。また折角のチャンスを生かせなかった党勢の後退を打開しなければならないと訴えた。しかしこのような誤りについても、そして敗北を期した責任についてもまったく触れなかった。
ところで今回の都道府県委員長会議は誰が招集したのか。通常であれば衆議院選挙総括と参議院選挙方針を第四回中央委員会総会で決定し、それを徹底するために都道府県委員長会議を開催する。しかし第四回中央委員会総会は開催されないままで選挙直後の常任幹部会声明の域を出ないままの会議招集であった。常任幹部会声明の最後には全党・支持者の方々の意見を取り入れ総括すると記載されていたが、それどころか中央委員会総会さえ開催せずの会議であった。これでは全党が団結して参議院選挙・都議選に当たるなど不可能である。なぜ中央委員会総会を開催しないのか、先に私が書いた今回の誰が見ても明らかな三つ誤りについて志位指導部は責任問題もあり議論出来ないからと推察される。とりわけ①③は誤魔化しの屁理屈は述べられても②の4億2900万円の供託金没収は地方党組織が立ち上がれない最大の理由であり、解決策もむなく議論も出来ないので逃げたと考えられる。一方、中央委員会の建物の改修のための5億円募金は3億5000万円集まったが総選挙もあり後1億5000万円足りず集めなければならないと赤旗で募集のための疑問に答える記事が掲載された。4億2900万円の供託金没収にあえぐ地方党組織がどう苦悩しているか等、どこ吹く風の訴えである。選挙が終わった10月赤旗は大量に減紙した。おそらく11月12月も大量減紙するだろう。予てから赤旗発行の赤字が訴えられていた。どうするのか。いずれも田村報告にはない。肝心な事が報告されなかつた。
今回の報告で抜けているもう一つの大きな問題は、参議院選挙に向けて他党との関係をどうするかである。既に立憲の野田代表は地方区の一名区について共闘を呼びかけている。あれほど市民と野党の共闘を主張していた共産党は先の衆議院選挙では拒否したが、首班指名では一転して立憲の野田氏に投票した。それでは参議院選挙に当たっての一名区での候補者調整についてどうするのか何も語られていない。
ところで今回のYouTube放映を見ていて一つの異常に気が付いた。田村氏は報告原稿を読みながら報告していたが、途中で次の原稿が分からなくって探し回ったが見つからず立往生していた。見るに見かねて小池書記局長が自分の分の原稿の束を持ってきて田村氏に渡した。明らかにこの間の疲労・ストレスによるものだと推察できる。少し休憩させてあげてはどうか。かつて志位氏が委員長に就任した時もストレスて精神的困難に陥り、入院休養した。
ところで松竹氏の除名取り消し要求裁判に続いて、松竹氏の除名に異議を唱えた福岡県党元常任委員の神谷氏が8月末に除籍・解雇されたのに対して、神谷氏が除籍・解雇の取り消しを求める訴訟を11月12日に起こした。そして11月14日に開催された松竹氏の第三回裁判の後の記者会見において松竹氏は除名取り消し裁判に付け加えて、市田忠義副委員長を名誉棄損で訴えたことガ明かにされた。これは地元の京都新聞でも報道された。
内容は昨年の2月に京都の長岡京市で行われた演説会において市田忠義氏が語ったことである①松竹氏が日本記者クラブて記者会見を行ったが、共産党バッシングを大いにやれという勢力と結託している②文春と松竹氏は党内をかく乱するために本の値段を安くした」などの発言である。この裁判には名誉棄損裁判の第一人者である佃克彦弁護士が担当することになった。市田氏はどう対応するのか。なお市田氏は私に対しても「鈴木は私がタワーマンションに住んでいるなどと言っているが、私はタワーマンションとタワーマンションの間の小さなマンションに住んでいます」など私を嘘つき呼ばわりした。また「鈴木はあの産経新聞の取材を受けています」と「暗に自民党以下」の発言を行っていると発言している。松竹氏や私・鈴木へのこれらの発言は、共産党にたいして改革や意見を述べる人を権力の謀略の手先のように作り話を述べてはばからない人であることが明らかになった。裁判の行方に注目する必要がある。取り急ぎ重要な問題で気が付いた所について論評した。
コメント