自公過半数割れの大敗、維新後退、立憲・国民・れいわの大前進、共産は野党で唯一後退 国政の不安定化・流動化、来年の参議院選挙に向けて政界再編成か(NO1) 10月28日、鈴木元

鈴木元
自公過半数割れの大敗、維新後退、立憲・国民・れいわの大前進、共産は野党で唯一後退
国政の不安定化・流動化、来年の参議院選挙に向けて政界再編成か(NO1)
    10月28日、鈴木元
※今日は朝から仕事に出かけるので議席が確定した午前5時30分段階のものをNO1として投稿する。各党の得票数が確定したり声明が出た段階で補充する。
(1)10月27日衆議院選挙の投開票が行われた。争点は裏金問題に絞られ、政治的には政権与党である自公が過半数を獲得できるかに関心が集まった。
結果的には裏金問題で厳しい批判を浴びた自公は215議席の過半数(233)割れとなった。今後、無所属で当選した12名を自民党に取り込めるかどうか、野党の国民などの協力を引き出せるか、さらに立憲を核とした連立政権も考えられる。つまり政界再編成に向けての流動化が起こることに焦点は移り来年の参議院選挙に向けて駆け引きが始まるだろう。ひょっとすると巻き返しを図る与党側は衆参同時選挙を行うかも知れない。
(2)立憲の前進である民主党が2009年の政権交代を実現をした時は308議席という単独で圧倒的過半数を獲得した。それに対して立憲が今回獲得したのは148議席である。最大の問題は野党共闘が出来なかったことである。それが出来ていれば国民は「今度は変わる」「政権交代だ」と弾みがついて怒涛の前進をしたであろう。この点で野田代表が裏金議員43名に対して候補者を絞って闘う事を提案をしたが、共産党の志位・田村・小池指導部は裏金だけの共闘はあり得ないと拒否したことの責任は大きい。
(3)国民的にはいまさら大した問題ではないかも知れないが野党で唯一議席を後退(10から8)させた共産党の問題である。
 立憲は98議席から148議席へ1.5倍、国民は7議席から28席へと4倍、れいわは3議席から9議席へと3倍。しかし共産党だけは議席を後退させ、れいわの9議席に対して8議席と後塵を拝した。今回のような情勢で無ければ5-6議席に減っていたかもしれない。
 要因は色々あるが①何年も党勢拡大を第一にして党を疲弊させ高齢化させ行動力を前回選挙と比較しても半分程度にしてきた②党改革を提案した松竹・鈴木を除名し、党大会において、それに疑問を呈した神奈川県の大山氏に対して全党が見ている前で人格否定に及ぶ批判をするなど公然としたパワハラを働いた。それに反対を表明した福岡県の常任委員神谷氏を除籍・解雇し、さらにそれを批判した元福岡県県会議員候補の砂川氏を除籍するなど共産党の非民主的体質が国民の前に明らかになった。「色々言っているが民主主義社会と相容れない党の体質」に対して 国民的に大きな批判が起こった③そして野党共闘を拒否し政局のチャンスを踏みにじったこと。これらが重なり共産党だけが前進出来なかった。
 現在の政局の中で共産党が前進できなかったことは政治的には良くないと思う。しかし前進しなかったことにより松竹氏や私・鈴木が提起した党改革の必要性はますます説得力・共感が増加すると思われる。しかし残念ながら志位指導部は改善を図る気はなさそうである。
 選挙中の党幹部の発言を見聞していると党が議席を増やすと見ていたようである。市田副委員は自身のフェイスブックで最終日に京都山科での街頭演説を行った際「れいわの支持者がよってきて今回は共産党に入れさせてもらいます」と語ったと記載している。京都一区の候補者であった井坂氏は投票が終わった事務所で「最終版、情勢は激変し一気に雰囲気が変わった」と述べている。これらの人たちは情勢は激変のチャンスという自分たちの希望的情勢分析に基づいて自分たちに都合のよう例だけ持ち出していた。
 開票速報のさなかにマスコミに質問された田村委員長は、裏金問題をスクープしたのは「赤旗」であり自公追及の先鞭をつけたと語っていた。私は「赤旗」の編集部そして記者の追及・暴露には敬意を評する。問題はそれを選挙での躍進に繋げられなかった党指導部の責任である。おそらく明日の「赤旗」で発表される常任幹部会声明では予てから予想していた通り「赤旗での金権問題のスクープなどで共産党が自民党を大敗北に追い込む先鞭をつけた。それを生かしきれなかった党建設の遅れが決定的であった。来年の参議院選挙に向けて党勢の1.5倍化を図ろう」などとするまったく責任回避の声明を出すだろう。この党は行きつくところまで行きつきそうである。結局志位議長をはじめとする幹部の地位の保全を党の改革による出直しより優先させる私利私欲が共産党を限りなく破壊している。
 党歴60年であった私の人生経験から、その時々の政局・党の活動について自省を含めて書き込んだ「世の中を変えたいあなたへ」(あけび書房 TEL03-5888-4142)が大阪の紀伊国屋、京都の丸善、東京の紀伊国屋などの大型書店で表紙立で発売始めた。現在の共産党の問題・改革方向を知るうえで講読していただきたい。
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