自壊への迷走を深める共産党 9月2日 鈴木元氏がFacebookで共産党指導部を厳しく批判

鈴木元
自壊への迷走を深める共産党 9月2日 鈴木元
 8月後半ベトナムへ行っていた。目的は①カネミ油事件(ライスオイルにダイオキシンが入り様々な深刻な症状が現れた)の担当医師たちとベトナム戦争中アメリカ軍が散布した枯葉剤(ダイオキシンが入れられていた)の研究者と交流すること②枯葉剤被害障害者を療育している何か所かの施設を訪問見学すること、そして私は8月27日に次にハノイで展開する予定であるプロジェクト実施のためにVAVA(ベトナム枯葉剤被害者協会)と会議を行った。これらについては別途お知らせします。滞在中は早朝から夜遅くまで見学・会議・懇親会が詰まっていたので日本の情報を見たりコメントを書くことができなかった。帰国後たまっていた新聞等を読んだが、余りの酷さにコメントする気が起こらないが、あえて書くことにする。
 自民党政治の金権居直り、維新の会の破綻の前に出番であるべき共産党は自壊への迷走を強めている
 8月25日大阪府箕面市の市長選挙が行われた現職は大阪維新の会の上島一彦氏であったが、無所属の原田亮氏にダブルスコアで敗れた。ところが同時に行われた市会議員選挙において共産党は3人目が、れいわの候補者に61票の差で敗れ3人から2人に減らした。8月10日東京東大和市の尾崎市会議員が地区委員会などのパワハラを理由に離党し、8月末に共産党の会派が無くなった。
 今日、松竹氏の第二回公判のあと松竹氏による記者会見が開催される。また福岡の神谷氏も近く共産党を相手どった裁判を行う予定であると表明している。共産党志位指導部は元中央委員会外交部長の松竹氏から除名取り消し、福岡県委員会元常任委員神谷氏から除籍取り消しの二つの裁判を同時に受けることになった。なお小さな記事であるが今週の「週刊文春」に神谷氏を除籍・解雇した記事が掲載されている。
 今日(9月2日)の赤旗に8月度の党勢拡大の結果が発表された。2022年8月以来、毎月毎月、全党に増勢を求め党を疲弊させてきたが、この8月9月を「目標達成水準の党勢拡大を」と訴えてきた。しかし入党申込は375名、毎月少なくとも500名以上が死亡などで減っているので後退となった。日刊紙は119人増、日曜版は398人減だった。赤旗紙上では発行危機に陥っている日刊紙の宣伝紙を日曜版読者に渡し増やすことが連日報道されていた。だから日曜版が減り日刊紙が増えたのである。同じところをクルクル回っているだけで現場の支部や党員を疲れさせただけである。さて来月はどうなるか。
 長引く台風10号で全国的に被害が起こっている中、志位議長は国民の苦難解決に動くことなく「ベルリン国際平和会議」に出席した。彼はそこでイスラエルとガザの紛争とロシアのウクライナ侵略を同列にならべて和平の会議を提唱しロシアへの糾弾について述べなかった。おそらくウクライナに出かけることもなくウクライナ支援についてなにか行動を起こすこともなさそうである。彼の言動を見聞きしている限り、彼はアメリカが仕組んだ戦争、ゼレンスキーはアメリカの手先と思っている節がある。どのような歴史的経過があるにせよロシアが一方的ウクライナに侵略したことは明白な事実であり、それに基づき判断・行動しなければならない。
 穀田国対委員長も、これまた災害対策で動くことなく中国へ出かけた。私は日中政府間に難しい問題があっても民間レベルでの交流は続けるべきだと思っている。実際私は2000年代、日本と中国が政府間で難しい時期に両国の交流のために、およそ10年にわたって学生・教員の交流・研修のために動いていた。しかし穀田氏の今回の訪中は違う。今回の訪中は田中角栄直系の二階氏の国会議員引退前のセレモニーであって、なんら具体的な政治的目標があっての行動ではなかった。穀田氏は単なる民間人ではない共産党の国対委員長という日本を代表する政治家の一人である。中国の偵察機が領空侵犯しているその最中に、自民党の二階氏の引退前セレモニーに付いて行っているのであるから共産党の政治性が疑われる。「今回は台風被害がひどい最中なので、参加は遠慮させていただく」とい言って被災地救援のために訪ねるべきであった。私は9月12日から泊りがけで能登の被災地支援のために出かける。

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