共産党二中総での「秘密報告」について 4月24日 鈴木元
2024年4月6日7日に開催された第二十九回党大会第二回中央委員会総会の議題は「党勢拡大のための全党への手紙」その他 とされた。しかし、その他の内容については明らかにされなかった。つまり秘密報告がなされたのである。報告者は小池晃書記局長、報告にあたってレジメなどの文書は配られず、筆記することも禁止され口頭報告のみとされた。
その他は「反共反撃について」と漏れ伝わってきていたが、それ以上のことは分からず様々な憶測・推測が広がっていた。ところが4月23日午前、インターネット上の情報(X・旧Twitterのさざなみアカウント)に、この小池書記局長による秘密報告の要旨とされるものが発信された。下記に添付した内容をみれば全くの作文で信用性がないものとは思われない。そうするとどういう文書なのだろうか。会議に出席した人が会議直後に記憶に基づいて書いたものか、小池書記局長が報告するにあたって三役会議などで確認したものが漏れたのかのどちらかではないかと推察される。
小池氏が報告するに当たって何処でも確認せず報告するわけがないのと、報告されている7つの柱にムラがないことから多分、三役会議などで確認した文書だろう。全文は末尾に添付する。ただ私が当初漏れ伝えて聞いたところでは「反共反撃にかかわって」の内容は「大山問題」「中北問題「松竹の裁判問題」であるとされたが、その個々の内容は推測されるが具体的中身までは攫めていなかった。今回のさざみの文書では、これらのいずれの言葉もないことが不思議であるが、漏れることを前提にしているので活字にしなかったのか良くわからない。この点では疑問の残る文書である。
それにしても驚いたのは、①で、松竹・鈴木らによる一連の攪乱とメディアによる反共攻撃の影響を受けたー私や松竹氏は攪乱活動など行っていないし、メディアによる反共攻撃など行われていない。そして攪乱ならびに反共攻撃の内容が具体的に書かれていず一方的な断定攻撃であるーそして、なによりも「綱領や規約に確信を失っている党員が全国的にうまれている」いう現状認識である。先日のフェイスブックに書いたように相当崩れていることは推察されるが、志位指導部自身が全国的危機として認識していることが分かる。
⑥において、党の方針や指導部への批判をSNSで外に発信することは明白に規約に反している。党を攻撃あるいは決定に反する意見をSNSで発信・リツイートすることも規約に反する。そういうことをしている党員を発見したらただちに上級機関に報告を求める。都道府県委員会として報告を求める
これでは党員は相互監視を求められ、スターリン時代のソビエト、毛沢東や習近平の中国と一緒ではないか、この人たちは外では自由と民主主義花開く共産党と言いながら実はこのような反民主的党運営を全党に求めているのである。
⑦において、れいわは野党共闘攻撃の党と規定している。これでこの間のれいわに対する共産党の不可解な言動の原因が分かった。こんな態度を取っていてどうして野党共闘などできるのか。根本的な見直しが必要である。
X(旧Twitter)さざなみアカウントで紹介された二中総における【報告:小池晃書記局長】の秘密報告とされるもの 全文
①松竹・鈴木らによる一連の撹乱とメディアによる反共攻撃の影響を受けて、綱領や規約に確信を失っている党員が全国的に生まれている。
②背景には党大会決定の無理解、徹底の不十分さによる敗北主義がある。党としてあいまいにやり過ごすことが許されない問題だ。党への撹乱と反共攻撃の本質を深くつかみ、敗北主義を克服することなしには党の前進もない。
③反共攻撃の影響を受けた党員はごく一部ではあるが、過小評価してはならない。これは階級闘争の過程では不可避の事態であり、克服・成長する機会と考え、攻勢的に打開する必要がある。
④事態の政治的本質をしっかりとらえた指導が必要である。また、反共攻撃の影響下にある党員については、規約に基づく適切な指導と援助が必要である。規約に反する言動には毅然とした対応をとるべきである。党機関が事なかれ主義に陥ってはならない。
⑤敵対的意見をSNSで発信している党員には、規約(「党の諸決定を自覚的に実行する」「決定に同意できない場合は、自分の意見を保留することができる。その場合も、その決定を実行する。党の決定に反する意見を、勝手に発表することはしない」)を厳格に順守させる必要がある。
⑥ 党規約に照らせば、党の方針や指導部への批判をSNS で外に発信することは明白に規約に反している。党を攻撃あるいは決定に反する意見を SNSで発信・リツイートすることも規約に反する。そういうことをしている党員を発見したらただちに上級機関に報告を求める。都道府県委員会として報告を求める。
⑦れいわは党首が野党共闘に反する発言をしている。これは共闘攻撃である。他方部分的には一致し、共闘を進めているので、今後彼らは野党共闘や市民連合の集会にも参加する。仮にそういう場で野党共闘を攻撃をれいわが言った場合には、主催者に対して抗議も含めてきちんと対応をするように指示する。
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